節分と豆まき

2014年1月発行

 「節分」というと、二月三日の立春の前日に限られたように思うけれど、

立春・立夏・立秋・立冬などの気候の移り変わり目を言い、

これを節日といって祝ったものであるが、

後には立春の前日のみ行われるようになってきたのである。


 「豆まき」は、平安の頃から大寒に入る前日には、

門口に「柊の枝」に「鰯の頭」を挟んだものを飾り、

大豆をまいて「福は内、鬼は外」と唱えながら、

悪魔払いを行うようになったとのことである。
 また、一説には、宇多天皇(第五十九代)の頃、

鞍馬山の僧正谷に住んでいた鬼神が、

都に乱入しようとしたので三石三斗の豆をまいて、

鬼の目を潰して災難から逃れたのが始まりとも言われている。


 節分の豆まきは立春の前日の節分の日に行われる行事で、

その年の十二支に当たる人を年男と称して、

各神社や寺では有名人やタレントを頼んで、

派手な豆まきを行っている所もある。 

円明寺住職 笹川真照