第63回(令和2年2月)入選作品

夏の夜は空いちめんがほうせきで毎日見てもまったくあきない       

若狭東高校 西岡 柚弥斗

【寸 評】

   夏の星の美しさが「ほうせき」で表現され「毎日見ても」で強調され 「まったくあきない」と作者の心をしっかり表現していてとても詩心の ある歌です。


朝起きて「おはよう」と言えるこの日々を大切にして生きていきたい                  

若狭高校  竹本 修

【寸 評】 

 朝起きて「おはよう」と言えるで情景がよく表わされている。下の句は自分の生きる希望が書かれている。平凡な中にも「生きていきたい」と強い意志が感じとれるすばらしい歌です。


 夏休み友と過ごしたあの時間今でも忘れぬ夏の思い出

若狭高校  井上 椋聖

【寸 評】

「あの」のアは代名詞、ノは格助詞で全体を引きしめ強調している。結句はしっかりと「夏の思い出」で止めとてもよい作品です。



 夏だから炭酸のように弾けたいだって一度の青春だから

若狭高校  森下 愛果

【寸 評】

「炭酸のように」と比喩がきいて焦点化され「だって」 と接続され「一度の青春だから」の四句から五句にかけて 作者の心情がよく表わされている。