庚申堂と身代わり猿

三丁町を歩いていると町屋の軒下に

赤い布で作られた物が吊り下げられていて、

往来する人の目をひいています。

これは身代わり猿といわれるものです。

庚申堂のご本尊は青面金剛(しょうめんこんごう)と呼ばれる

独特のご神体です。

甲は青面金剛の遣いとされ、

庚申信仰に大きく関わっていて、

遣いの猿を型どったお守りは『魔除け』とされ、

町内の災いを身代わりに受け止めてくれることから

「身代わり猿」と呼ばれています。

平成二十四年に庚申堂再建四十周年を記念して

大きさが違う五つの猿を作り、

各家の軒先に吊るすようになりました。

                  石野幸子