2013年3月発行
昭和五十一年に、小浜市では市民体育館が完成した。
当時、高齢化が進み、課題となっていた高齢者の健康増進や
生きがいづくりの場として、体育館を活用出来ないかと
職員らが話し合い、中央公民館の高齢者教室で呼び掛け、
体育館での活動が始まった。
活動の様子を見ていた職員らが、スポーツ経験の少ない高齢者でも、
生涯楽しむことの出来るような『軽スポーツ』を創ろうと、
模索していた時のこと「年を取ると肩も足も上がりづらくなる」
と言った職員の言葉をふと聞き、それがきっかけとなって、
ビーチボールを使ってバレーボールが出来ないかと
「パス」をしてみた。感触を掴み、
バレーボール競技のルールを参考に、
バドミントンのコート、支柱、ネットを使用し、六人制で、
サービスはコート内から、五回以内返しにするなど、
高齢者の体力に配慮し、ビーチバレーボールのルールを創った。
教室生のグループで試みたところ、予想以上に好評で、
活動種目に取り入れられた。そして教室生のグループが中心となって、
『小浜さびおとしクラブ』を結成し、会員の健康づくりや
生きがいづくりはもとより普及、発展に大いに貢献した。
現在、日本各地で盛んに行われている、ソフトバレーボールの始まりである。
小浜市シルバーソフトバレーボール連盟 顧問 久保 治