象つなぎ岩

 今から約六百年前の応永十五年(一四〇八年)六月二十二日(旧暦)

小浜の湊(古津)へ南蛮船がやってきました。

この船は、インドネシア帝王「亜列進卿(アラジンきょう)」の命により、

日本の国王(室町幕府将軍)への進物を積んでいました。

船には、象一疋、孔雀二対、鸚鵡二対、駝鳥その他色々載せられ、

小浜の古津(甲ヶ崎)に入港し、象が陸揚げされ、

日本で初めて上陸したことになります。

また、上陸した時、象がつながれた岩が甲ヶ崎にあります。

現在つなぎ岩の一部分が見えていますが、

この岩は大きな岩で後ろの山に繋がっているそうです。

県道の拡張工事などで埋まり現在の大きさになっています。

象等の進物は、室町幕府将軍足利義持公に献上されました。

 古書「若狭国税所今富名領主代々次第」、

「若狭郡県志 第二巻 山川部」に記載があり、

日本で最初に象が上陸したところが小浜(甲ヶ崎)という史実です。

 「象つなぎ岩」の横には、説明看板があり、

是非一度は訪ねてみてください。

内外海公民館 館長 野村徳夫

散歩道にちなんで

店内にも象の絵画を展示

【作者】小西淳子さん