2012年4月発行
明るい日射しと温かい風に誘われ、西津地区にある若狭総合公園に出かけた。大きく蕾が膨らんでいる桜は、この陽気が続けば一気に満開になるだろう。
開園時植え込まれた多品種の桜は、驚くべき生命力で大きく根を張っている。花見の時期にとなれば、白や薄紅色の花びらを透かして見える青空と、かぐわしい空気が心を和ませる。
入り口近くに円通寺古墳がある。平成の初め、公園造成の調査が始まり発見された。直径十二メートル・高さは四メートル・約一四00年前に作られたと言われる。立て札には詳しく古墳の造り、出土品、葬られた主等の説明がある。立て札と柵がなければ、素通りしてしまうような、なだらかな円墳であるが、興味のある方には、古墳が造られた頃のこの地区の暮らしぶりが想像されることだろう。古墳のあたりから眺めると小浜湾と小浜の街並みが一望できる。
子どもの広場と共に、グランドゴルフのコースもあり、老若の憩いの場となっている。
若狭読書会会員 白石 惠子